綴り

2022年07月18日

石庭を臨む

投稿者: 松本 友香里

読書時間:2分

こんにちは。

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大きな蓮の葉の上の雫、水晶のように綺麗ですね。雨が降ったり止んだり、不安定な季節が続いていますが皆様はいかがお過ごしでしょうか?この三連休で久しぶりにお出掛けをなさった方もいらっしゃるのではないでしょうか?感染症も再び拡大しておりますので、連休を楽しんで十分御身体に気を付けてお過ごしくださいね。

 

余白と気勢

さまざまなお庭づくりをさせて頂いている弊社ですが、こちらの工事のように日本庭園らしい庭園を施工するのは久しぶりかもしれません。寺院ではよく見る石庭ですが、こちらは今度オープンするとある店舗のお庭です。広い敷地の中に白川砂と景石で景をつくっています。

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白川砂の中に島が浮かんでいるように石がぽつぽつと据えられています。竜安寺の方丈石庭を思い起こさせるような石の景が出来上がっていますね。石と白川砂の余白がなんとも海や川の流れを彷彿とさせ、水が無いのに流れや間を感じさせる庭園になっています。石の気勢は重心の低さを基調として、その間に上向きの気勢の石を少し追加することで単調な据え方を脱し、絶妙なバランス感覚で景石同士が風景をつくりあっています。

大胆に余白のある空間はついつい何かで埋めたくなってしまうものです。だからこそ、石庭や景石を据えるのは簡単そうに見えて難しい。研ぎ澄まされた感覚と間の取り方を心得ていないと美しい庭園はできません。

石積みはいつもしている野面積みで仕上げます。大きな石で仕上げていますので、重厚感がありますね。その奥に控える石庭部分の土留めになりますが、自然の風合いが出て古民家の建築とよく調和しています。

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この石庭を見て、皆様はどんな風景を思い起こしますでしょうか。きっと皆様それぞれの心象風景がここには映し出されていて、見る人によって感じ方は千差万別なのだと思います。この石の余白と気勢が、この庭を見る方の心の余白にしんと染み込む風景になればと思います。

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石庭の裏側のお庭も何やらもう少しでできそうな感じです。また完成まで追っていきたいと思いますので、是非続報をご期待ください。

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