日々復活の兆し

こんにちは。

先日お茶のお稽古に行った際に、「今年は暑すぎるから蝉も日中は鳴いていない。涼しくなったら鳴き始めるから朝と夕方以外静かな夏ね」と先生が仰っていて確かにそうかもしれないと思いました。近江庭園でも朝は割れるような声量で鳴いている蝉も日中は静かな気がします。蝉の声を聴くと暑さが増すような気がしますが、暑い盛りに着る紗や絽といった着物のことを「蝉の羽・蝉衣」などと呼ぶそうです。薄く透けた涼やかな素材の着物は蝉の羽に見立てられ、蝉は美人の生まれ変わりとも言われるほど美しいものと思われていたそうです。

夏でも良い状態の苔庭

先日、いつもお手入れに入らせて頂いている露地の掃除に行ってきました。各所でお庭の植物が葉焼けや水不足に悩まされている中、こちらのお庭は今年はとても調子が良く苔も青々として美しい状態を保っています。

毎年こちらの苔はこの時期に弱ってしまい、場所によっては貼り換えを余儀なくされていたのですが、今年は例年の元気の無さが嘘のように綺麗に育っています。水やりを毎日しているほか、光合成ライトのおかげで苔自体が強く成長することができているようです。

ライトのおかげか、貼った苔の中から地苔が顔を出し始めてどんどんこの露地の環境に適した苔に更新されていく様子がわかります。毎年貼り換えを行わざるを得なかった状態から今年は暑さも乗り越え復活してきているのがとても嬉しいですね。

諦めずに日々のお手入れをしっかりした結果このように綺麗なお庭に戻ってきました。この状態のまま真夏も駆け抜けて、一年無事に美しい状態を保てるようにしていきたいと思います！