綴り

2022年07月25日

3年目の課題

投稿者: 松本 友香里

読書時間:2分

こんにちは。

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最近ようやく蝉が鳴きだしてきた気がします。朝会社に着くと既にお庭の中は蝉時雨で、一層暑さが増していくようです。暑さに負けないように植物も人間も水分をとって体調に気を付けましょうね。

 

愛知県のお庭再訪

先日、2020年に施工をしたお庭の現況確認に行ってまいりました。こちらのお庭はお施主様と建築の計画の段階から長い時間をかけて設計・施工をしてきたお庭で定期的にお庭のお手入れに入らせて頂いておりました。

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緑が非常に豊かなお庭で、三年目の木々たちは程よく茂ってきており木漏れ日が家の外壁や石の上に落ちて非常に美しい空間となっておりました。(作品集の竣工当初のI邸の写真と見比べてみてください!)

全体で見たら非常に緑豊かなお庭なのですが、今年は変な気候のせいで虫が大量発生してアオダモの葉を気づかぬうちにほとんど食べられてしまったそう。私たちがお伺いした際にはすでに葉っぱはほとんどない状態で、アオダモにとっては何とも可哀想な姿となっていました。

ご自分で殺虫剤をしてくださっていたのですが、届かない部分を含めもう一度私たちの方で殺虫剤の散布を行い虫を駆除いたしました。虫も生きるのに必死ですが、私たちも庭を綺麗に保つために必死です。申し訳なさもありつつ庭に落ちた幼虫や蝉を拾いました。何とか上手に共存できると良いのでしょうが、どうしたら良いのでしょうね。

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虫の種類によっては場所を覚えて毎年発生するようになってしまうので、冬に防除の薬剤散布をすることをご提案し、秋冬にかけて剪定を行うお約束をしました。植物たちは全体に大きく綺麗に育ってきたのですが、昨年咲いていたものが今年は咲かなかったり、その逆で今年初めて咲いたものもあり、それぞれの植物のご機嫌を伺いながらお世話をするのがとても難しいとお施主様は言っていました。ですが、それが楽しさであり、生き物を扱うことの醍醐味であるとお話してくださったのが、造園をしている私にとっては嬉しい言葉でした。植物は生き物なのでその日その日で様子も違いますし、課題も毎年変わります。それを楽しんで庭と向き合って頂けることがつくった側としてはとても嬉しいことなのです。

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私たちもそんなお庭とお施主様に対して真摯に向き合い、課題解決に向けたお手伝いができるようにしていきたいと思っております。末永くお庭と伴走できるそんな近江綴園を目指します。

このお庭に訪れた日はとても天気が良くさらっとした風が吹いており、とても良いお庭の表情を見ることができました。自分たちでつくったお庭ですが、こんな風に光と緑溢れる空間を今後もつくっていけたらと改めて思うことが出来ました。

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