綴り

2023年04月14日

近江庭園の庭づくりを体現する場所

投稿者: 松本 友香里

読書時間:2分

こんにちは。

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暖かい日が続いたかと思えば、木の芽雨が降り植物を潤す日もあり、忙しい春の気候がやってきていますね。明るいところにばかり目がいきますが、日陰でもシャガの花が咲き、涼しげな顔で明るい春を満喫しているようです。世間では皆さま新生活を送っていることと思いますが、植物たちにとっても春は新生活の始まりです。

建仁寺垣と名栗の濡れ縁

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先日から進んでいる事務所改修工事、黒のフェンスの隣に建仁寺垣が出現しました。青竹と黒い建築の配色バランスが見事ですね。お客様の工事でもこのように大きな垣根をすることは少なくなってきましたので、このように自社で経験が積めるのはスタッフたちにとって良いことだなと思います。先輩職人に教えてもらいながら飾り結びを結うという経験は実際に本やネットで見た知識に勝るものだと思います。勿論実践以外で得られる知識も重要なのですが、技術を実践していかなければならない立場として、体の動きも覚えるというのはとても大切なことです。しかしそれを分かっていながらもこのような施工が出来る現場は少ないもので、他の工事の中でももっとこのような機会が設けられるように私も設計をしていかなければならないなと感じます。

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先日つくった犬走の上に名栗の栗材で濡れ縁を仕上げていきます。お客様のところでも使ったことのある材ですが、今回は外観に合わせて真っ黒に塗ってから使用します。黒く塗られた濡れ縁は建物の印象をよりシャープなものに感じさせますが、木材のあたたかみは失わず木目や名栗の加工が良いアクセントになっていると感じます。束石の上に柱を据えるために石に加工を施しだいぶ手の込んだ作業をしていたり、角の部分の割り付けが非常に難しかったりと、スタッフのみんなはよく頭を捻りながら作業をしていました。若いスタッフも自ら考えて作業を行うことで技術の習得に大きく前進します。

今回の事務所改修工事では多くの作業を若手が中心となって行っているので、近江庭園の目指す「次の世代への技術の継承」が少しずつ進んだような気がします。お庭づくりの中で見ることの出来る伝統的な技術が消えていかないように、技術を後世に残していくということも考えながら日々お庭づくりに取り組んでいけたらと思います。

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