綴り

2022年04月18日

桂離宮へ 1

投稿者: 松本 友香里

読書時間:2分

こんにちは。

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さまざまなところで春の息吹を感じる今日この頃です。お客様のお庭にも春がやってきて、色とりどりの花が咲き始めています。ようやく咲いたオダマキが可愛らしいですね。最近は気温も徐々に上がってきていますので、灌水をしっかりとしてお庭にも水分補給をお願い致します。

 

念願の桂離宮へ

この週末、若手のスタッフたちは会長と共に京都の西京区桂にある桂離宮の参観に行ってきました。かつて会長は桂離宮の庭園に携わっていたことがあり、その当時のことを踏まえながら庭園に散りばめられた技の解説をしてくださいました。

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庭園に入ってすぐ、早速霰こぼしの園路が。桂川水系の細かな川石はひとつひとつが上手に組み合わされ大きな一つの道をつくります。近江庭園でも霰こぼしの施工は行いますが、このような規模で施工をしたことは無く、セメントも無かった当時、庭師がどれだけの手間暇をかけてつくったのか考えると本当に気が遠くなってきました…。石の形を縦長に使い、地面に埋まる面積を多くすることで、石が取れ易くなるのを防いでいます。園路の中心がほんの少しだけ高いとのことで、排水のことも考えられたつくりです。

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庭園内にかかるいくつかの土橋の両脇には土が盛られそこには苔が生えていました。地覆の部分に苔を生やすことで、橋を人工物ではなく、自然の一部として溶け込ませたかったのでしょうか?緑豊かな季節には、苔生した橋を見ることが出来るのでしょう。橋は綺麗なアーチ状になっており、池の方から橋を臨むと、苔の築山のような景観をつくっていました。

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更に驚いたのは御幸門(みゆきもん)という特別な門です。この写真の部分は棈(あべまき)を樹皮ごと丸太として使用した柱です。これがとても珍しいものでした。この柱の継ぎを見て頂くとわかりますが、樹皮の凹凸に合わせて削られ自然な継ぎ目になっています。一見目立たない部分ですが、「神は細部に宿る」という言葉が私はぱっと思い浮かびました。綺麗な断面同士を継ぐのは簡単ですが、あえて樹皮の凹凸を残したいと思った感性が素晴らしいと思います。こういう細かなところにまで手を抜かずこだわり抜く姿勢は、私たち現代の職人たちも持っていなければならない姿勢です。そうした技が細部まで惜しみなく使われていることが桂離宮を今にも残る名園たらしめる理由なのだろうと思います。

ということで、タイトルに1と書いていることでお分かりかと思いますが、書ききれないので続きます…!

見どころのあり過ぎる庭園探訪となりました。では次回。

桂離宮へ 2

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