綴り

2022年06月03日

歴史を綴るお庭に

投稿者: 松本 友香里

読書時間:2分

こんにちは。

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暦では今「麦秋至(むぎのときいたる)」という季節です。滋賀県の麦畑では金色の穂が一面に広がり、水を張った田んぼの隣で黄金色に輝いています。金色の麦畑と瑞々しい緑の山々のコントラストが非常に美しい季節です。在庫の植物たちもこれでもかとばかりに緑がキラキラとしています。一足早く麦畑は秋色ですが、まだまだ夏も序盤です。皆様暑さに気を付けてお過ごしください。

 

なつかしさのある店内

先日施工が終了したお庭にご挨拶に行ってきました。こちらは6月中旬以降にオープン予定の古民家カフェ。お施主様がお持ちだった古民家を一部リノベーションし店舗として再生。元々小料理屋だった建築には渋くて深い世界観があり、雑貨や調度品には古道具や民芸品が設えてあります。それらをそのまま活かしてあたたかみのある懐かしい雰囲気のカフェになりました。

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元々ここに置いてあった蹲や景石を使用して景色をつくっていきました。長年人の手が入っていなかった荒れ放題の状態から、打ち捨てられていただけの石にも新たな役割が与えられ、生き生きとしてお庭に座っているようです。元々この場に在った素材を使用しているので石関係のものは既にこの建築とお庭に馴染んでいます。新しく持ってきた植物や苔に関してはまだ新参者という感じがいたしますが、年月を経るごとに植物もこの土地に馴染んでいくのだろうと思います。

お店の調度品も元々あったものを使用しているので、既に趣があり調度品たちから「あともう一仕事か」と声が聞こえてきそうな佇まいです。新しいものばかりを持て囃すのではなく、長年使い込まれた道具にしか出せない味を大切にしていきたいですよね。

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私たちのお庭づくりには「物語を綴る庭をつくる」という思いがあります。今回のように何十年、何百年と時を経た建築にはそこで過ごした人の歴史や思いが滲んでいるものです。そうした人や建築の歴史・思いをこれからも紡いで繋いでいこうというのが私たちの目指すお庭の形そのものでもあります。これからカフェとして再生するこのお店の新しい歴史が私たちのお庭と共に歩んでいけるものになったことがとても嬉しいです。これからもそうした歴史や思いを綴る庭づくりを心がけていきましょう。

お店もオープンしましたら、是非足を運んでみてくださいね。 

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