高低差を活かした開放的な庭 H邸
大阪府豊中市 - 2018年
© OOMI TEIEN
優雅な玄関アプローチ
美しい石の門柱壁とシックな雰囲気に仕上げた石張りの階段
建築の立派さに引けを取らない優雅な仕上がりの玄関アプローチです。門柱壁に使用されているのはマーブル模様の美しい天然石の板石です。またその壁とのコントラストを描く黒色の板石張りの階段は空間の引き締めを担っています。
全体的にシックで落ち着いた印象はあるものの玄関前につくった石積みが違う面白みを出しています。
石積みに囲まれた庭園
敷地の形に沿った石積み
敷地の形に沿うように家を囲んだ石積みが庭園を囲みます。玄関周りは石積みが地面から腰のあたりまでせり上がっているのですが、途中から敷地の高さを吸収するための土留めの役割にもなっています。コンクリートなどの擁壁にするのではなく、石積みを得意とする職人の手業が光る庭のアクセントになっています。
家のどこからも緑が見える
古御影の切石を贅沢に使用した玄関から庭に繋がる通路には季節の植栽が溢れる
玄関ポーチの横にも庭園のスペースがあり、建築の周りは植物で溢れる設計になっています。少し奥まったつくりの玄関から広々とした庭に抜けるための通路には、四季の植栽と木陰をつくる樹木が配植され、ただの通路では終わらない庭としての楽しみを持たせています。建築はとても現代的ですが、植栽は雑木の風合いがあり、建築の硬さを和らげます。古御影石や古材の手水鉢なども配し、現代的な住まいの中にも古いもののあたたかい良さが出るような仕上がりです。
広々とした芝生とウッドデッキ
ウッドデッキと芝生の高さを同じにすることで、より庭と家が繋がりを感じる開放的な空間へ
石積みのある玄関周りを進むと開放的な芝生の庭が広がります。ウッドデッキとほぼフラットに芝生の高さを設定したことで、すぐに芝生に出ることができ内と外の繋がりがより強調され開放的な空間が生まれました。
芝生側から見た石積みは天端が少しだけ出ているのがアクセントになり、ウッドデッキや植栽との相性も抜群です。
アウトドアリビングのようなデッキ
ひとつながりの空間を演出するデッキ
部屋のフロアからそのまま外に伸びたようなデッキは内と外を一つに繋げ、アウトドアリビングのような空間です。デッキは樹脂製のものですが、天然木のような木材に似せた表面の仕上がりになっており、耐久性と景観の二つの観点が守られています。芝生の庭へそのまま駆け出して行ってしまいそうな開放感を演出しました。
一段下がった植栽の部分は玄関へとつながる飛石が配され、巧みな高低差で庭を構成しています。
高級感のある夜のスタイル
笠木の下に付けられたテープライトと冴えた印象の門柱
夜になると、玄関アプローチはより石の質感が感じられ、高級感のある出で立ちになります。直接対象を照らすようなスポットライトではなく、壁を均一に照らすテープライトを使用したことで、石の硬質さと表面の冷たさが表現されています。
プロジェクト詳細
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