内と外をつなぐ庭 F邸
兵庫県西宮市 - 2017年
© OOMI TEIEN
庭への期待感が高まる外からの眺め
少しだけ見える緑が庭の姿を感じさせる
手前にある植栽が、奥へと視線を誘うF邸。壁で視線が遮られるために、外から庭は見えません。しかし、木々
の一部分が見えるだけで、庭の存在が十分に感じられるように木々を配置しています。木と建築が調和するような植栽を心がけました。
庭の様子を示唆するエントランスの植栽
のびのびとした自然な姿を選ぶ
木製の引き戸を閉めると庭の緑は見えなくなりますが、山採りの木を使った動きのあるエントランスの植栽が、中の様子を想像させます。木の足元には山野草や背丈の低い草をあしらって、都市の中での小さな自然を実現します。近江綴園では、その土地に合い、庭になじむ草や苔も提案します。
細長い庭では、多様な緑が迎える
露地の感覚を持つ庭の新鮮な印象
庭は建物に沿った細長い矩形です。茶室に向かう路地のように、歩みを進めるにつれて、さまざまな木の緑に囲まれていきます。奥に向かう視線と上に伸びる木の勢いが、庭を歩く人の動きを誘います。下草は近江綴園が選んだ山野草で、自然の景観を切り取ったような庭の姿を目指しています。
動きのある木々の配置で立体感のある庭に
本物の自然をお庭に再現
それぞれの木のあるべき姿を生かしながら庭づくりをしていきますので、庭といえども自然感あふれる姿になります。まるで山にあるように、素直に生えた木々が、飽きない眺めを与えてくれます。
ワインを楽しむために設けられたベンチ
戸外でのひとときは自然の中にいるように
庭の奥にはデッキを設けて、大型のベンチを置き、戸外で快適に過ごせるようにしています。自然に包み込まれるような感覚を生むために、デッキのすぐそばまで木を植え、ベンチの背面にも木を配しました。このベンチは庭に入らないと見えないようになっています。
大開口部から見えるのは健やかな緑
山採りの木が室内に自然を呼び込む
室内から見える庭も重要です。大開口部から見えるデッキには、同じ平面上に木を植えて、一体感を出しています。夜の庭も楽しめるように、ライトも設置しました。開口部で切り取られた庭は、街の中とは思えないほどの豊かな緑です。
プロジェクト詳細
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