こんにちは。
事務所のご近所の畑では秋の花たちが可愛らしい姿を見せています。千日紅の鮮やかな赤紫色と奥に咲くジニアの少しくすんだピンク色が秋の訪れを感じさせます。しかし秋は確実に訪れているのを感じるのに、この残暑はどうにかならないものでしょうか。毎年季節が混ざりあっていくようで、いつしか四季というものが完全に失われるのではと危惧しています。植物たちが本来の季節で輝けるように、環境のことにももっと関心をむけなければならないと感じる秋です。
棘のある柚子
季節は関係なく、私たちの仕事の中には伐採というものがあります。スタッフが登っているこの木も今回伐採の依頼があった木です。柚子というとお料理や飾りに欠かせない果実というイメージですが、果実の爽やかなイメージに反して枝には鋭利で硬い棘がびっしりと生えています。伐採の業務は内容によってはすぐに終わるのですが、今回この柚子の伐採は少し手間がかかりそうです。
民家の敷地の中に立っている木なので、無暗に倒したり枝を落としたりが出来ず、最悪自分たちも棘で傷だらけになる可能性があり、慎重に行わなければなりません。
ブルーシートの上の小さな枝を見たたけでも棘がどれだけ長くて鋭利かお分かりいただけるかと思います。登っているスタッフも棘の量に思わず笑ってしまっています。こちらの木は2階の屋根を越えるほど成長してしまっており、自分たちで実を収穫することができないうえに大きくなりすぎて手が付けられない状態でした。下で剪定枝を運び運搬しているスタッフも頭上と手元に注意しながらの作業です。作業終わりのブルーシートは穴だらけになっているかもしれませんね。
こちらの木も長年育ててきたものだと思いますが、自分たちで管理できなくなった木は残すことも難しくなります。柚子のように棘だらけの木では尚更です。私たちも大きな木を伐採するときはその木の背景を考えますが、お庭が少なくなってきた昨今では今回のように管理ができない/今後管理を続けていけないというご家庭も増えており伐採やお庭の解体のご相談も増えています。お庭の持ち主の方がどのような思いで伐採をご依頼頂いたのか、今までどのようにお庭にあった木なのか、考え始めると単に伐採という作業でもお庭にある物語を感じて、「単なる伐採」と思わず取り組まねばならないなと思います。
とは言え、とにかく今回の柚子伐採は棘に加えて大きな木で危ない作業なので気を付けて行いましょう。みなさまもお庭の管理や手入れでお困りの方は一度ご相談ください。