綴り

街中に緑を添える

作成者: 松本 友香里|2024年12月05日

こんにちは。

朝には白い息が出るようになってきました。身の引き締まる寒さにようやく冬が到来してきたことを感じます。秋を盛りにしていた菊系の花々も段々と勢いが落ち着き、次の季節へ向け花を終えているようです。冬は花や葉が少なくなり色彩も霞む季節ですが、ちゃんと次の春に向けて植物が準備している証なので冬の植物やお庭も楽しんでいこうと思います。

 

京都の街中に緑

今回の現場は、京都の中心地、錦市場の近くのカフェとホテルです。数年前にお庭を施工させて頂いてから定期的にメンテナンスに入っています。今回はプランターの花の植替えと掃除がメインでした。グレーの外壁がスタイリッシュなこちらのホテルは中庭と玄関前にお庭が設えられ、京都の街中でありながら石積みや蹲といった和のテイストとホテルのスタイリッシュな雰囲気が融合したスタイルになっています。

元々は石積みではなくガビオン(ワイヤーの蛇篭に石を詰めたもの)があったのですが、せっかくなので石を積み、樹木も新しい樹種を植え、京都らしい和の雰囲気も醸しつつ現代の建築にもマッチするよう考えて施工されています。メインはイロハモミジやヤマモモの高木ですが、足元をよく見ると山紫陽花や藪柑子などの植物がひっそりと顔を出し、その時の季節を彩ってくれます。

今回はプランターの植栽ということでビオラを植栽してきましたが、ビオラも冬から春にかけてお庭を華やかにしてくれる植物ですよね。冬でも彩りを忘れない植栽づくりというのは、このホテルに来て頂くお客様に楽しんで頂くことができますし、街の景観が少しでも華やぎ明るい気持ちになりますよね。私たちがつくるお庭が街の景観を良くし、誰かを楽しい気持ちにさせることができるものであれば良いと常日頃思います。

2024年も残すところあと僅かです。

窓からささやかに覗くクリスマスムードに癒され、忙しい師走も駆け抜けていこうと思います。