綴り

秋の京都、金色に輝く

作成者: 松本 友香里|2022年11月17日

こんにちは。

山茶花の花があちこちで咲き始めています。山茶花が咲いてくると、いよいよ冬に足を浸している感じになってきたなと肩が震える心地です。常緑の美しい照葉に山茶花の鮮やかな色が差すと本当に目を惹きますね。これもまた秋ならではの景色かなと思います。椿とは違い、山茶花は花びらを散らしながら花を終えていきます。花吹雪で冬を知らせてくれるなんとも風流な花ですね。


 

黄金色の象徴

見てください、この光り輝く金閣寺を。私がここを訪れたのは大学生の時に京都に一人で旅行に来た時以来だったかと思いますが、夕日に照らされ煌々と輝いている姿は何年経っても変わらないですね。中学生の時に修学旅行で感じた驚きはまだ新鮮さを保っています。背景の山の厳かな雰囲気を異質なものに変える金色の舎利殿はあまりに有名ですね。私の他にも来ていた沢山のひとが水面に映る金閣寺を見て驚いていました。

金閣寺はその金色の舎利殿ばかりが有名ですが、実は庭園も素晴らしいものであります。この時代を象徴する池泉回遊式庭園で大きな鏡湖池には金閣寺のほかあたりの風景も一緒に映り込み幻想的な眺めが広がります。実は金閣寺の庭園は上下二段の構成になっていて、鏡湖池の上にもうひとつの池である安民沢(あんみんたく)があります。この池は山からの湧水をひき、鏡湖池の水源でもあります。水の流れが庭園内にあり、池の中には中島がいくつもあることから、これは足利義光の思い描いた極楽浄土の空間なのだなというのが伺えて、歴史の雄大さを感じることもできますね。

園内のモミジはちょうど秋の姿になっていて、散った葉も赤く色づいた葉もすべてが良い景色になっておりました。金閣寺だけでなく、秋の京都はこのような眺めで溢れております。是非、お時間のある時は秋の京都を散策してみてくださいね。

金閣寺垣の元祖も見てきました。造園学校の学生時代に課題でつくったなぁ、としみじみ…。