こんにちは。
馬酔木(アセビ)の花が咲き始めました。まだ暖かくなり切る前に花を咲かせ始めるので、馬酔木が咲き始めるともう春がそこまで来ているのだと感じることができます。馬酔木の花は鈴蘭に似た鈴のような花が穂のように垂れ下がって咲きます。今は蕾が数個開いたところですが、見ごろを迎えると白い花が葉の間から降ってくるように咲くのでとても美しいです。
50年の歴史
近江庭園では現在あることの為に事務所の整理を行っております。先日もその準備のために木を動かす作業をしていました。50年前に会長がつくった近江庭園の庭。さまざまな樹木はしっかりと地面に根を張り、ちょっとやそっとの作業ではとてもでは無いですが木はびくともしません。若手のスタッフたちが2月に汗を流しながら必死で掘り取り作業を行いました。
機械も入らないようなところなのでひたすら手を動かすのみ。その分細やかな部分まで丁寧に。50年選手は伊達じゃないので、こちらも大変な苦労をして掘り取り作業をします。雨の日も風の日もここにずっと立ち続けた強い木です。簡単に動く訳がないことはわかっていましたが、とても大変な掘り取り作業で、50年の長さや重さを感じます。
あることに向けて一旦この木は引っ越しをします。新しい近江庭園の時間を紡ぐために暫くの間50年立ち続けたこの場所から移動をしなければなりません。耳障りの良い言葉で書いても木にとっては大きな負担です。一旦引っ越しをしている間もしっかりと養生して春を迎えてもらえるようにしっかりとこの木を見守っていきたいと思います。
一緒に場所を移動する織部灯篭たち。50年の歴史をこの先もしっかりと紡いでいくために、木と共に大切にしていきたいと思います。