綴り

炎天下の植栽

作成者: 松本 友香里|2023年08月28日

こんにちは。

百日紅(サルスベリ)が美しく咲いていますね。百日咲き続けるという意味でこの漢字があてられているだけあって、サルスベリはまだまだ勢いが衰えなさそうです。今年は残暑が長いと言われていますが、暦の上ではこの頃から暑さの勢いが落ち着く時期と言われています。秋の気配が徐々に感じられてきて、少しずつ焼けるような暑さも和らいできます。僅かに聞こえてきた「秋の声」に耳を澄ませて、静かなる秋に心を寄せていきたいですね。

 

炎天下の植栽

こちらの現場はまだまだ炎天下の様相です。石積みが完了し、植栽や飛石などの施工に入りました。石積みが隠れるほど樹木が植栽されていきます。敷地が広いので樹木の数も種類も豊富です。

家の裏側まで樹木を入れるのも一苦労です。レッカーが届かないところは人力で運搬するしかないので、スタッフは汗だくになりながらの作業です。植物にとってもこの季節の植栽は本来避けたいところなのですが、建築やお客様のご都合によってはどうしてもずらせないこともしばしば。この季節の植栽は灌水と植物の状態管理に一層気を使います。そして建築もできたばかりなので、傷をつけないようにと、何もかも慎重に作業を行います。

樹木を入れたあとは剪定をして樹形を整えていきます。暑さが苦手な樹木などは弱るのを最小限にするために予め葉を落とす強めの剪定を施したりなど、その季節ごとの植物の扱いをしなければなりません。仕入れ先の植木屋さんでも葉からの蒸散を抑制するための薬(光合成により水分が沢山出ていかないようにするもの)をかけてくださったりなどさまざまな対策をしてくださっているのですが、やはり植物は生き物なのでどのような状態になっていくのかが暫く経たないと分からないというのが本音のところです。なるべく健康な状態を保つために私たちもできる限りの対策をしなければなりません。

こちらの現場も残すところは僅かなのですが、最後まで気を抜かず植物の状態や意匠部分の抜けなどにも最後まで気を付けて向き合っていけたら良いですね。暑さもまだまだ続きそうなのでスタッフみんなも植物同様水分補給を忘れずに。