綴り

洗い出しの施工

作成者: 松本 友香里|2022年06月16日

こんにちは。

とうとう関西も梅雨入りしましたね。梅の雨と書いて梅雨(つゆ)と読みますが、梅の木には今梅の実が沢山なるころですよね。熟す前の青い梅を「青梅(おうめ)」といい、青梅には微量な毒が含まれている為に梅干しや梅酒などに加工して昔の人は食していたのですね。私も梅シロップを作ってソーダで割ったり、梅を使ったものを食べると季節を感じます。梅雨は過ごしにくいですが、一年を通してみると雨が沢山降る時期があっても良いのかなと思います。

 

洗い出しとピンコロ

先日ご紹介させて頂いたこちらのお庭、この日は洗い出しの施工を行いました。

今回はいつもと違ってホワイトセメントという真っ白なセメントを使用して施工しました。砂利はサビ色や黒色、茶色など色が豊富に混ざっているものを使用し、ホワイトセメントが白く浮き過ぎないようにしています。ピンコロも今回はサビ色を使用しているため砂利との相性はばっちりだと思います。

数人がかりで洗いをかけています。表面のセメントを洗っていくことによって砂利が浮かび上がってきて、真っ白だった部分がだんだんと砂利の色になり凹凸が浮かび上がってきました。ホワイトセメントを使用しているので、より砂利がくっきりと分かりますよね。

店舗の外装の色味も黄色系なので、ピンコロや砂利をさび色にしたことで全体にまとまりが出てきました。

近江庭園のスタッフは基本的には造園にまつわるさまざまなことが出来ますが、左官は非常に難しいです。今回この現場を担当しているスタッフも左官の技術には興味津々で、来て頂いた職人さんの話を熱心に聞いていました。色々な技術を吸収するためには他の業種であっても話を聞いて見て学ぶを実践しないといけませんよね。その習得した色々な技術が集結してひとつの空間としてお庭が出来上がっていくのです。そういう風に考えていくと、お庭づくりというのは常に新しい技術や分野にも目を向けながら自分の研鑽を重ねなければならないと感じます。大変なことですが、良い空間づくりには欠かせない努力です。

ほとんど洗いが終わった部分とピンコロの接点がとても綺麗なコントラストです。ピンコロの方は通常のセメントで目地をしていますので灰色ですが、洗い出しの方は白いセメントですので砂利が良く映えています。ピンコロの円と洗い出しの雰囲気がクラシカルでやはりおしゃれな印象です。シンプルな構成ですが、ピンコロが大胆に店前に構えていて目を惹きます。

前回のお店のお庭とはまた一層違う雰囲気になってきましたので、完成を是非お楽しみにしていてくださいね。次回もこちらの工事の模様をお伝えできたらと思います!