綴り

桜色を身にまとう

作成者: 松本 友香里|2022年03月10日

こんにちは。

「催花雨(さいかう)」が通り過ぎ、次々と花が開き始めています。催花雨とは花を咲かせるために降る雨のことです。冬場の強い乾燥を潤すように降る雨は植物にとっては恵みになるでしょう。次々と変化を見せるお庭の植物たちに元気づけられる思いです。どんな状態でもきちんと自分のペースを守りながら成長を続ける植物たちがとても頼もしく感じます。

 

桜色、春の衣替え

毎シーズン着替えをしているこちらの森の妖精、今度はピンクの春色になってきました!

こちらの施工は現場で花を植栽していくのも大変なのですが、下準備も地味で大変な作業です。しかしこの地味な作業が無いとこちらの着替えはできませんので、目立たないけれどとても大切な工程です。

前回に比べるとずいぶんと華やかなお花が集まりました。目にも鮮やかなピンク色です。しかし、単体で濃い色彩でも広いところで見ると色の印象が分散されて自分が想像しているよりも薄い色に見えることがあります。森の妖精は全高7mほどある大きなオブジェですので、単体のお花はこのくらい鮮やかな色の方がちょうどよく見えるのかもしれません。

何回も着せ替えをしているので、一つ一つの作業にはだいぶ慣れてきて手際が良くなってきたように思います。植物の負担にならないように、なおかつ綺麗に見えるように、効率とクオリティのバランスを保ちながら作業をするのは大変ですがどちらの質も落とさずに作業をしようという心がけを忘れずに取り組んでいけたらと思います。

この下準備をすることによって、花の保水がしやすくなり植栽の作業もより素早く行うことが出来ます。どんな綺麗な技術や作品も表に出ない部分の技術や準備があってこそ成り立つものということがよく分かりますね。

それでは引き続き、着せ替え作業をしていきたいと思います。もしこの森の妖精を見かけることがありましたら、是非立ち寄ってみてください!