こんにちは。
石張りの床に落ちる木漏れ日が日々明るくなっていくような気がします。それだけ、日差しも強く気温も高いということなので、日なたでは植物たちが葉を項垂れている光景が見られます。草むらが日差しに照らされむせ返るような熱気を発しているさまを「草熱れ(くさいきれ)」と言います。「草の息」とも言い、夏の厳しさの中でも熱気に負けんとする生命力を感じます。私たちは木陰で涼むことができますが、植物は木陰の上で日光に当たり頑張っているのですね。
夏の水やり
事務所の前のオカメザサですら水分不足で葉っぱが巻いてしまっています。この季節の日中の暑さは人間も動物も植物も水分が無いと生きていけません。お庭の植物がこの夏を乗り切るためにはやはり水やりが欠かせません。今回は水やりのお話について少しさせて頂きます。
夏の暑さにも強い植物は勿論あります。写真のヒオウギやムクゲは夏の植物の代名詞と言っても過言ではありませんが、その生長にお水は欠かせません。よく言われるのは「朝夕2回たっぷり水やり」をしてあげるということ。確かに朝夕2回たっぷりとお水をあげることは良いことです。ですが、朝の時間によっては日が高くなってくると、逆に植物にとっての蒸し風呂を用意してしまうことになるので、朝早くに起きれない方は夕方にたっぷりお水をあげることをおススメいたします。
この季節は葉水をしてあげることも有効です。こちらも朝方にはやらずに、日が暮れる夕方以降にしてあげてください。植物は根だけでなく葉からも水を吸収します。観葉植物だけでなく、お庭の植物たちも葉に水をかけてあげるだけで水分補給になります。朝方にあげると、水滴が日光を集めて葉焼けさせてしまうこともありますので、注意してくださいね。
またこれからお盆休みなどもあり、数日間家を空けなければならずお水やりができないなんていうこともあるかと思います。その時、帰ってきた植物たちの元気がないこともしばしばあるでしょう。その時にはとにかくまず沢山のお水を給水してあげてください。私たちのお世話になっている植木屋さんもよく言うのですが、「夏の暑い時期、喉が渇いた時に飲む冷たい水は最高に美味しい。それは人間も植物も一緒だから、乾いていたらまず冷たい水をたくさんあげて」。これはとても大切なことですね。確かに暑い日でも少しずつお水を飲ませられ続けるより、渇いた時に飲む水は美味しいですよね。植物が渇いた様子でも諦めずにまずは給水をお願いします。
実際にこちらの写真の植物は水不足で一度急速に葉を落としましたが、枝が生きていた為、給水を続け養生したところ見事に復活しました。まだまだ新芽も出てきているので、元通りになるでしょう。この暑い季節ですが、一度水不足にしてしまったからと言って諦めないでください。植物はたくましいので、お水さえあれば元気になって欲しい気持ちに応えてくれます。
水やりも大変だと思いますが、植物の水分補給をしっかりと勿論人間の水分補給も忘れずに、この暑い夏を乗り切っていきましょう。