綴り

春泥の間に

作成者: 松本 友香里|2022年02月20日

こんにちは。

中庭のモミジの枝先が赤くなってきました。この中庭には2本のモミジが植わっており、ひとつはイロハモミジ、もう一つはチシオモミジという種類です。チシオモミジは新芽が血のように真っ赤な葉です。鮮やかな赤と緑の新芽のコントラストがとても美しいので今から葉が展開する春が楽しみです。冬が去るのが名残惜しいですが、春を待ち侘びるワクワク感も冬の厳しさのおかげと思っています。

 

木洩れ日を待つお庭

こちらのお庭づくりがいよいよ仕上げです。先日私も植栽作業に参加し、お庭にあう雑木を揃えて伺いました。落葉樹はまだ枝だけですが、幹がすっと伸びている様子が部屋の窓から確認できるのがとても嬉しく思います。

近隣の目線を植物で優しく遮る部分と日光や季節感を大切にする部分と、それぞれで配植する樹木を変えそれぞれに適した場所、役割を与えられるように植栽作業をしていきます。前のお庭に生えていた植物の根っこが残っていたり、土が非常に硬かったりする部分はきちんと柔らかくして植物が根を伸ばしやすいようにしていきます。常緑のものと落葉のもの、それぞれの良さが見えるようになったのではないかと思います。

植栽を行った日はとても寒く、翌日には霜柱が立ち、植物たちも凍えている様子でした。早く暖かくなって春泥の間から新芽が覗くのを楽しみに、残りの作業もしていきたいと思います。宿根草も落葉樹もすべての植物が綺麗に見えるのが春だと思いますので、お客様と共に首を長くして次の季節を待っていきましょう。